記憶力トレーニング

高齢者の記憶力トレーニング:毎日できる物忘れ対策

高齢者の記憶力トレーニングを、買い物・日記・料理など毎日の暮らしに取り入れる方法を紹介。メモや定位置づくりなどの物忘れ対策、記憶力ゲーム、1週間の例もまとめました。

SilverMind編集部

健康・ウェルネス

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イラスト:買い物メモと買い物かご、手帳が並んだテーブル

医療に関するご注意

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、医学的な助言ではありません。診断や治療、健康上の疑問については、必ず医師などの専門家にご相談ください。認知機能の低下や認知症が気になる場合は、かかりつけ医にご相談ください。

高齢者の記憶力トレーニングというと、難しいドリルを思い浮かべるかもしれません。けれど、買い物、料理、日記、会話など、毎日の暮らしの中にも記憶を使う場面はたくさんあります。少し意識を変えるだけで、いつもの家事や習慣が楽しい頭の体操になります。

この記事では、暮らしに取り入れやすい記憶力トレーニングと、物忘れを減らすための工夫、気軽に楽しめる記憶力ゲームをご紹介します。

記憶力トレーニングの前に知っておきたいこと

記憶力や脳トレについての研究結果はまちまちで、はっきりした結論は出ていません。練習した課題は上手になりやすい一方、それが日常生活の記憶力全体にどこまで広がるかは限られる、というのが現時点での一般的な見方です。記憶力トレーニングで認知症を防げることも証明されていません。

ですから、ここで紹介する方法は「記憶力を取り戻すための特訓」ではなく、「頭を使う時間を楽しむための工夫」と考えてください。メモや定位置づくりなど、忘れても困らない仕組みを一緒につくることも大切です。

毎日の暮らしでできる記憶力トレーニング

買い物リストを覚えて出かける

リストを書いたら一度読み上げ、メモを見ずにいくつ思い出せるか試してみます。お店では答え合わせとしてメモを確認すれば、買い忘れの心配もありません。「野菜」「調味料」のようにグループに分けると覚えやすくなります。紙で練習したいときは、無料の脳トレプリントの「おぼえて書こう」もどうぞ。

3行日記をつける

寝る前に、その日あったことを3行だけ書きます。「誰と会ったか」「何を食べたか」「何が楽しかったか」を思い出すことで、一日を自然にふり返ることができます。

昨日をふり返る

朝のお茶の時間に、昨日の出来事を時間の順に思い出してみます。家族と「昨日の夕ごはん何だった?」と話すのも楽しいものです。

レシピを見ずに料理する

作り慣れた料理の手順を思い出しながら作る、新しいレシピを一品覚えてみる。料理は段取りと記憶を同時に使う、とても良い頭の体操です。

歌や俳句、百人一首を覚える

好きな歌の歌詞や、季節の俳句、百人一首の一首を覚えて口ずさんでみます。声に出して、リズムに乗せると覚えやすくなります。

道順を思い出す

散歩の後に、通った道や見かけたお店を思い出してみます。簡単な地図を描いてみるのもおすすめです。いつもと違う道を選んで歩くと、新しい景色に出会えて、覚えることも自然に増えます。季節の花や、新しくできたお店を家族に話すのも楽しい復習になります。

新しいことをひとつ学ぶ

俳句や川柳を作る、簡単な英単語や手話を覚える、楽器や囲碁を習うなど、新しいことに挑戦するのも頭を使う楽しい時間です。公民館や地域の教室に通えば、人と話す機会も増えます。上手にできるかどうかより、「知らなかったことを知る」わくわく感を大切にしましょう。

覚えやすくするちょっとしたコツ

記憶力トレーニングをするときは、覚え方を工夫すると、ぐっと楽になります。

  • 知っていることと結びつける。 新しく会った人の名前を、同じ名前の知人や有名人と結びつけて覚えます。
  • まとめて覚える。 電話番号は「090」「1234」のように区切ると覚えやすくなります。品物も種類ごとにまとめましょう。
  • 場面を思い浮かべる。 買う物を、家の玄関、台所、居間の順に置いてあるところを想像すると、思い出す手がかりになります。
  • 声に出し、書いてみる。 目で読むだけより、口と手を使う方が記憶に残りやすいものです。
  • 時間をおいて思い出す。 覚えた直後、少し後、寝る前と、何度か思い出してみると定着しやすくなります。

うまく思い出せなくても、がっかりする必要はありません。思い出そうとすること自体が、頭を使う良い時間です。

物忘れを減らす暮らしの工夫

記憶力を鍛えるだけでなく、忘れても困らない仕組みをつくると気持ちが楽になります。

  • メモを決まった場所に置く。 冷蔵庫の扉や電話の横など、必ず目に入る場所に。
  • 物の定位置を決める。 鍵、メガネ、財布、薬は「いつもここ」という場所をひとつに。
  • 声に出して確認する。 「ガスを止めた」「鍵をかけた」と口に出すと、記憶に残りやすくなります。
  • ひとつずつ片付ける。 同時にいくつものことをすると、どれかを忘れがちです。
  • カレンダーとスマホのお知らせを使う。 予定や薬の時間は、目と耳の両方で確認できるようにします。

気軽に楽しめる記憶力ゲーム

ゲーム感覚で記憶を使うのも楽しい方法です。

  • 神経衰弱。 トランプを裏返して同じ数字のペアを探します。枚数を減らせば簡単に始められます。
  • お盆の上の品物当て。 お盆に5~6個の品物を並べて眺め、布をかけていくつ言えるか試します。お孫さんとも楽しめます。
  • 名前と顔を覚える。 テレビに出ている人や、地域の集まりで会った人の名前を覚えてみます。
  • アプリで楽しむ。 文字が大きく、急かされない脳トレアプリなら、すき間時間に取り組めます。

たとえばSilverMindは、高齢の方のために作られたiPhone・iPad向けの脳トレアプリで、「記憶力」の分野には、絵柄のペアを探す「ペアさがし」や、買い物の品物を覚える「お買い物リスト」などのトレーニングがあります。どちらも無料で、期間の制限も広告もありません。大きな文字で1画面にひとつのことだけを表示し、時間に追われることもなく、問題はその方の腕前に合わせて調整されます。ほかの脳トレのアイデアは高齢者の脳トレ:家で楽しめる簡単なアイデア集でも紹介しています。

体と生活習慣も大切に

記憶の調子は、体の調子とも深くつながっています。

  • 体を動かす。 散歩やラジオ体操など、無理のない運動を習慣に。厚生労働省も身体活動・運動の推進に取り組んでいます。
  • よく眠る。 睡眠不足は物忘れを増やす原因になります。
  • 人と話す。 会話は記憶と言葉を自然に使う時間です。
  • 耳と目を大切に。 聞こえにくさや見えにくさがあると、情報が入りにくくなります。気になるときは早めに相談しましょう。

1週間の例

毎日すべてをやる必要はありません。たとえば次のように、無理のない範囲で組み合わせてみてください。

曜日取り組みの例
月買い物リストを覚えて出かける
火3行日記と、昨日のふり返り
水神経衰弱やアプリで記憶力ゲーム
木レシピを見ずに一品作る
金散歩の道順を思い出して地図を描く
土家族や友人と思い出話
日好きな歌や俳句を一つ覚える

まとめ

高齢者の記憶力トレーニングは、特別なことをしなくても、毎日の暮らしの中で楽しく続けられます。メモや定位置づくりといった物忘れ対策と組み合わせれば、忘れても困らない安心感も生まれます。もし物忘れが急に増えた、暮らしに支障が出てきたと感じたら、物忘れと認知症の違いを参考に、早めにかかりつけ医に相談してください。

よくある質問

高齢者でも記憶力は鍛えられますか?

練習した課題は、年齢を重ねても上手になりやすいことがわかっています。ただし、特定の練習で日常生活の記憶力全体が大きく変わるかどうかは、はっきりしていません。楽しみながら頭を使う習慣として続け、メモなどの工夫と組み合わせるのが現実的です。

物忘れ対策として、今日からできることは何ですか?

予定や用事をメモに書いて決まった場所に置く、鍵やメガネの定位置を決める、大事なことは声に出して確認する、といった工夫はすぐに始められます。よく眠ること、体を動かすこと、人と話すことも、毎日の調子を整えるのに役立ちます。

記憶力トレーニングで認知症は防げますか?

記憶力トレーニングや脳トレで認知症を防げることは証明されていません。頭を使う楽しい時間として取り入れ、物忘れが急に増えたなど気になる変化がある場合は、かかりつけ医に相談してください。

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SilverMind編集部

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